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官能私小説ノート

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山梨 合宿所の女将 真由美 35話 別れ

(エッチな表現がありませんので読み飛ばして下さい)

開店してから順調に業績を伸ばしてきた。

丁度、開店して3年が経った頃に隣のビルに広域暴○団の事務所が入った。

その事務所の従業員が頻繁に店に来店するようになり一般のお客様が来店しなくなった。

見るからに目付きの悪い人たちだった。

こればかりは自分の力ではどうにもならないので税理士と相談して店を撤退する事に決めた。

今までお世話になったお客様と取引先そして同業者そして料理人の先輩方に閉店の案内を郵送した。

毎日のように電話が掛かってきて「再オープンは必ず知らせて」と有難いお言葉を頂いた。

取り合えずアルバイトとパートには一ヶ月分の給料を出し社員には半年分つづの給料を出して撤退の旨を伝えた。

崇と茂そして支配人には「次にやる時には必ず呼んで下さい」と言われた。

社員は全員次の職場を探して送り込んだ。

この時は自分の事より社員達の事が心配だった。

そして最後の私の財産のアウディを売却して金を造りました。

中古車屋さんに引き取られる後ろ姿を見た時に涙が出ました。

大家さんとの話し合いで本来は店をスケルトン状態にして返すとの事で私はスケルトンを選びました。

私がこの店の営業権を買った時は造作が全て出来ていたのですが、前の経営者は夜逃げ同然だったそうで、私は事前に大家さんに告げていたので夜逃げではなかったので最初の契約通りにスケルトンにして返す事にしたのです。

その際にお世話になった厨房屋さんには料金とは別に精神的にも良くして頂いたので、次に私がやる場合は、またこの厨房設備屋さんにお願いしようと思っていましたし、現実に今現在も取引しています。

それまで住んでいたバストイレ付きアパートも引き払う事になり、お世話になっていた不動産屋さんが見付けて下さったアパートで首吊り自殺をしたという隣の部屋だったら安い家賃で貸して頂けるという事でそちらに引越しました。
ま、男やもめの一人ですから荷物も殆どありませんでしたから引越しは簡単でした。

その後の私はと言うと燃え尽き症候群になって新たに仕事をする気や就職する気もが起きなかったので毎日ブラブラしていました。

朝昼晩と定食屋のオバサンの店で食事していたのです。

オバサンの店の常連さんで大森駅でパブを経営している社長が「依田さん、ブラブラしているんだったらうちの店を手伝ってくれない?」と言われたがやる気が起きなかったので断っていました。

この頃は定食屋のオバサン以外の人と会いたくなかったのでした。

一ヶ月ほどブラブラしていてこれ以上ブラブラしていても仕方ないと思って山梨の真由美の所に遊びがてら行ったのです。

真由美も息子も元気でした。

息子は彼女と別れたみたいだった。

私「店を閉めたんだ」と言うと

真由美も息子も「勿体無い」と口を揃えて言った。

私「隣のビルにヤ○ザの事務所が入っちゃって仕方なく辞めた」

真由美「それじゃ、仕方ないよね、で、これからどうするの?」

私「まだ決めてないんだけど、当面はゆっくりしようと思って」と。

真由美「それじゃ、うちの社員に成ったら?」

私「勘弁してくれよ、社員に成ったら真由美に毎晩生気を絞り取られちゃうから」

真由美「そんな事は無いわよ、私結婚するの」と。

私「えっ?もう一回言って」

真由美「結婚するの」

私「そうなんだ、それはおめでとう」

真由美「悔しくないの?」

私「何で悔しいの?、真由美が幸せになるんだったら嬉しいじゃない」

息子「まぁまぁ、お二人さん喧嘩は止めましょうね、仲良くして下さい」

真由美「貴方には関係ないんだから黙ってなさいよ!」と息子に言うと、

息子は「はいはい、僕は関係ないので退散します」と言って自分の部屋に行った。

真由美「私の事は愛してなかったの?」

私「愛していたけど、結婚するのは俺には関係ないじゃん」

真由美「そんな言い方ってある?」

私「はぁ?!どんな言い方をされたかったの」

真由美「もうイイワよ、帰ってよ」

私「わかった、帰るよ」と言ってそのまま帰京した。

自宅アパートに着いた頃に息子から電話があった。

息子「シェフ、ママはシェフの気を引こうと思って嘘を言ったんですよ」と。

私「あのさぁ、言って良い嘘と言ってはいけない嘘があると思うんだよね、真由美の嘘は言ってはいけない嘘だと思う。愛している人には絶対に幸せになってもらいたいでしょ?、自分が幸せに出来ないなら幸せにしてくれる人が居たならそれは有難い事だと思うんだよね、そんな人が現れたなら嬉しいと思うのはいけない事かなぁ?」と。

息子「今、ママはずっと泣いているんですよ」

私「そうは言われても、もう東京だし今更行けないからもう勘弁して」

息子「シェフとママはもう戻れないんですかね?」

私「戻る気は失せた、ゴメン、それと顧問の話しは辞退するから、これ以上関わりたくないからさ」

息子「大変に残念ですが、ママに話しておきます。もしかしたらこれでシェフと永久にお別れかもしれないので今まで大変にお世話になりました」と言って電話を切った。

(END)

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