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官能私小説ノート

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前妻 千春 86話 中華の先輩が退社

店に出勤すると、社長から「中華のKシェフは辞めたから、依田君が中華の厨房に入って中華と洋食を両方やってほしいんだけど」と言われました。

私はKさんが辞めるのはおかしいと思っていました。

間違いなく社長ご家族の決断で解雇になったのだと思いました。

何故なら昨夜も一緒に飲みに連れて行って下さっていて、これからの店での今後の抱負を熱く語っていたのを聞いていたからでした。

私はこのお店に骨を埋めるつもりは更々なかったので、Kさんがこれからも居て頑張るという言葉を聞いていて嬉しかったのです。

先輩たちお二人が居て下さって、師匠が料理人を回して下されば私はまた、新たな店に行けるからでした。

午後になって、和食の先輩が自宅に帰った時に、私は社長と奥様に呼ばれて、座敷で話しました。

社長は「依田君が中華と洋食を兼任してやってくれるなら、給料は今の倍払うけど、どうかな?、考えておいてよ、但し和食のH板長には依田君の給料の件は内緒にしてよ」と。

正直言って現在の私の給料の倍は破格の給料でした。

ヘルプ専門も様々な店のレシピを学べるので捨て難いのです。

しかしこの給料もまた捨て難いので悩んでしまったので、師匠に電話をしてご相談させて頂いたのです。

そしたら師匠は「当分はヘルプ先が無いから、そこで就職しちゃいなさい」と簡単に言われたのが、ちょっとショックでもありました。

明くる日に社長に「中華と洋食の調理場を掛け持ちしてお給料を倍頂くので良いのですが、正社員にはしないで頂きたいのですが」と言うと、

社長ご夫妻は「それはダメだな、私だって依田君に給料を倍払うと言うのは依田君に賭けた訳なんだから、君もうちの会社の正社員になって店を盛り上げてもらわないと、困るよね」

私はまた悩みました。

月給40万円(師匠の紹介ですから実質は30万円になってしまいます)を取るか、ヘルプ専門料理人で自由を取るかで悩んだのです。

私もヘルプの給料では、師匠の紹介ではなかったので大森駅東口のパブでは50万円を耳を揃えて頂いていた事もあるので、悩んでしまう部分もあったのです。

社長ご夫妻には「もう少し考えさせて下さい」とお願いしました。

でも考えている暇は現実では無いのです。

今までは自分の和洋折衷料理(洋食)の部分だけを担当していたのですが、そこに中華部門も任されたので、仕込が間に合わないのです。

そこで朝は二時間早く出勤し、休み時間も仕込みをして夜も二時間残業(残業代は出ない)して頑張っていました。

いや、頑張らざる終えなかったと言うのが正しいところでした。

(つづく)

いつもご協力ありがとうございます



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